カイプロの西川です。月5,500THBで会計士・弁護士・社労士などの日本人専門家にいつでも気軽に相談できる顧問サービス「カイプロ」を運営しています。(詳細はこちら

本サービスへご相談のあった内容から、広く皆様に知っていただきたい内容を共有いたします。
本内容が皆様の会社運営の一助となれば幸いです。

※本内容は執筆時点(22年2月)のものです。
※本内容は顧問サービス「カイプロ」ご契約者様へ提供した内容のうち、一定期間経過したものを利用しています。

退職者の競業避止義務の誓約

ご質問の要約

タイにおいて、退職時に同業他社への転職を一定期間防止するような社内規定、あるいは退職時書面での合意は法的に有効でしょうか。

可能の場合、もしこれに違反して退職者が期間内に競合会社に就職した場合、具体的にどのような対応が可能でしょうか。

また、そもそも競合会社への就職を未然に防止する手段はあるのでしょうか?

カイプロ専門家の回答

回答者:BM Accounting 長澤(社会保険労務士、米国公認会計士(inactive))
TNY Legal 永田(弁護士・弁理士)
※一部カイプロ追記

長澤さん写真
永田弁護士の写真

労働契約・退職時書面等での合意が必要

従業員の退職後の競業避止義務の規定は可能ですが、競業避止の条件、期間、補償金額などを労働契約・退職時書面等に記載し従業員の同意を取り付ける必要があります。
(一般的に、入社時労働契約よりは、退職時の書面合意の方が有効性が高いと考えます。)

違反ある場合の対応は訴訟提起

訴訟提起をし、契約違反の差止請求及び損害賠償請求を行うことが可能です。
ただし、この競業避止義務の有効性に関し、裁判所において請求が認められるかはケースバイケースです。

有効期間についての判例

裁判所が不公正な契約内容であると判断した場合には、この競業避止義務の一部期間について無効と判断される場合があります。

競業避止義務が有効となるか否かについては、この競業避止義務の範囲や期間、従業員の業務内容や役職などから合理的範囲かどうかで判断されます。

最高裁判所,No.9276/2559 の判例によれば、1年10か月しか勤務していない従業員の競業避止義務について、3か月に限り有効とされたケースがあります。

実務上の対応例

どこまでが合理的な範囲の競業避止義務といえるのかケースバイケースなので、契約においてある程度の長期について競業避止義務を課しておくことは実務上行われています。

一方、争いとなる場合を見越し、有効期間等を合理的範囲に留めることも選択肢です。


 例えば、退職後2年以内とする、地域をタイ国内の中でも限定する、退職時に数か月分の補償を対価として支払う、などとすることでより有効性が増すと考えられます。

競合会社への転職自体の防止

競業避止義務違反がある場合に訴訟提起は可能ですが、競業会社への就職自体を未然に防止することは現実的に難しいです。

そのため、競業会社への就職がある前提で、社内機密の管理や、別途秘密保持契約書の締結を行うなどの対応が考えられます。

以上となります。

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