カイプロの西川です。月5,500THBで会計士・弁護士・社労士などの日本人専門家にいつでも気軽に相談できる顧問サービス「カイプロ」を運営しています。(詳細はこちら

本サービスへご相談のあった内容から、広く皆様に知っていただきたい内容を共有いたします。
本内容が皆様の会社運営の一助となれば幸いです。

※本内容は執筆時点のものです。
※本内容は顧問サービス「カイプロ」ご契約者様へ提供した内容のうち、一定期間経過したものを利用しています。

回答者:TNY Legal 永田(弁護士・弁理士)

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株主変更(株式譲渡)の手続

ご質問の要約

株主変更(株式譲渡)の予定が有ります。
株主総会決議は必要でしょうか。 手順・手続を教えてください。

カイプロ専門家の回答

まず、株式譲渡は民商法典上は自由に行うことができ、株主総会の承認などは必須とはされていません(1129条1項)。 

もっとも、定款において株主総会や取締役会の承認が必要など譲渡制限がされている場合、先ずは定款に定める手続きを経る必要があります。

その後、株式譲渡契約を締結します。

この譲渡契約書には、譲渡対象となる株券番号及び株式数を記載する必要があり、譲渡人及び譲受人が署名し、少なくとも1名の証人による署名が必要とされています(1129条2項)。

譲渡契約締結後、株式譲渡の情報を更新した株主リスト(BOJ5という書類)を商務省事業開発局(日本で言う登記所、DBDといいます。)にて登記します。

また、株主リストの他に会社で保管する株主名簿にも株式譲渡の情報を記載する必要があります。
株主名簿に記載する情報は、下記のとおりです。

(a) 譲渡された旨の記録
(b) 譲受人の氏名と住所

株主名簿に譲渡の情報が記載されるまでは、会社及び第三者に対して、当該譲渡を対抗することができません(1129条3項)。

カイプロ注:上記のほか、記名式株式の場合には既存株券の会社への返還と、新株主の氏名を記載した新株券の交付を行います。

現株主が株券を紛失している場合

ご質問の要約

株式譲渡にあたり、現株主が株券を紛失していた場合、どのような対応が必要でしょうか?

カイプロ専門家の回答

株券の発行は必要ですが、譲渡の手続きには直接関わりません。(上述の譲渡証書の締結など所定の手続きを経れば良い)

古い株券は会社に返還し会社が処分を行いますが、譲渡人が株券を紛失している場合、特に手続きはありません。

以上となります。

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