カイプロの西川です。月5,500THBで会計士・弁護士・社労士などの日本人専門家にいつでも気軽に相談できる顧問サービス「カイプロ」を運営しています。(詳細はこちら)
本サービスへご相談のあった内容から、広く皆様に知っていただきたい内容を共有いたします。
本内容が皆様の会社運営の一助となれば幸いです。
※本内容は執筆時点(21年2月)のものです。
※本内容は顧問サービス「カイプロ」ご契約者様へ提供した内容のうち、一定期間経過したものを利用しています。
タイ人経理が小切手を好む理由
ご質問の要約
当社ではサービス取引への支払に小切手払いが多くなっています。インターネットバンキング(IB)での支払いにすれば、小切手の準備・サインが無くなり、作業時間の短縮が図れると思います。
IBでの支払いにしない理由をスタッフに聞いても明確な回答がありません。スタッフが小切手の支払いにこだわる理由が分かれば教えてください。
カイプロ専門家の回答
回答者:J Glocal Accounting 坂田(タイ税務・BOI専門家)
タイの慣習上サービス取引の支払に小切手を使う事が多い理由は、ネットバンキングにしてしまうとVAT処理上必要なTax Invoiceを受け取れない(相手が送付しない)場合があり、これを避けるため、小切手と引き換えにTax Invoiceを受領するという実務が行われているためです。
タイの場合、サービス取引の支払時、相手先からTax Invoice(通常は領収書と兼ねたReceipt / Tax Invoiceという書類)を受け取る必要があります。相手先がローカル企業や個人事業主の方などの場合、事務処理が雑でいつまでもTax Invoiceが送られてこない事や、郵便事情が悪く届かないという事が多く発生します。
Tax Invoiceを受領しないと貴社が仕入VATの控除を行う事ができません。小切手を渡すタイミングで引き換えにTax Invoiceを受け取ることでこうした事態を避ける事が可能です。
こういった理由があり、小切手を好む経理の方が多いという実情があります。
以上となります。
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