カイプロの西川です。月5,500THBで会計士・弁護士・社労士などの日本人専門家にいつでも気軽に相談できる顧問サービス「カイプロ」を運営しています。(詳細はこちら

本サービスへご相談のあった内容から、広く皆様に知っていただきたい内容を共有いたします。
本内容が皆様の会社運営の一助となれば幸いです。

※本内容は執筆時点(22年2月)のものです。
※本内容は顧問サービス「カイプロ」ご契約者様へ提供した内容のうち、一定期間経過したものを利用しています。

タイにおける増資手続きの流れ

ご質問の要約

増資を計画しています。手続きの概要をご教示いただけますでしょうか。

カイプロ専門家の回答

回答者:J Glocal Accounting 坂田(タイ税務・BOI専門家)

坂田さん写真

増資時の全体的なプロセスは下記の通りです。(第三者が新たに株主とならない場合)

1)株主への招集通知、委任状の発送、新聞広告掲載(開催日の14日前まで)※
2)株主総会特別決議
3)新株引受権に関する既存株主への通知(既存株主は持株比率に応じた新株引受権を有します)
4)既存株主からの新株引受に関する受諾可否の通知の受領
5)新株引受人からの払込(資本金名目で)
6)(銀行での着金証明発行の後)増資登記(株主総会決議から14日以内) 

資本金の払い込みの証明として、Credit advice、増資分以上の金額のある残高証明等着金を証明する証憑を金融機関に発行頂く必要があります。増資後の資本金の合計が500万THBを超える場合、商務省での登記の際にこの着金証明の提示を求められます。

日本側の送金、タイ側での着金証明の入手、その後商務省での登記となりますので、期限内に手続きを終えられるようスケジュール調整が必要です。

※2023年2月の民商法典改正により、記名式株式を発行する非公開会社においては、株主総会の新聞公告は不要となりました。ただし、通常は付属定款において株主総会招集手続きとして新聞公告が規定されている場合が多いため、この場合には付属定款の変更後、新聞公告の廃止が可能となります。

タイにおいて第三者割当増資を行う方法

ご質問の要約

タイの非上場会社では第三者割当増資が出来ないと理解していますが、 実務上それを行う方法があると聞きました。概要を教えていただけますでしょうか。

カイプロ専門家の回答

回答者:TNY Legal 永田(弁護士・弁理士)※一部カイプロ追記

永田弁護士の写真

第三者割当増資と同じ結果を得るために実務上行われる方法として、まず新株主としたい者へ1株程度の譲渡を行い株主としてから、株式引受書の段階で他の既存株主が引き受けを拒否し、当該新株主が増資分を引き受けるという方法が取られます。

増資のデメリット

ご質問の要約

増資により何等か税制上のデメリットはありますでしょうか?

カイプロ専門家の回答

回答者:J Glocal Accounting 坂田(タイ税務・BOI専門家)

坂田さん写真

資本金が500万THB以下(かつ収益が3,000万THB以下)の中小企業については法人税率の軽減があるため、500万THBをまたぐ増資については、増資後に法人税率が高くなるというデメリットがあります。

以上となります。

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